フィガロの結婚四幕
フィガロの結婚四幕
■こちらでは、フィガロの結婚四幕のあらすじ・解説などを曲番ごとに順を追ってご紹介いたします。その曲番の動画も貼ってありますので、よかったらご参考にして見て下さい。
フィガロの結婚四幕 主な登場人物
★フィガロ・・アルマヴィーヴァ伯爵に使える召使い
★スザンナ・・伯爵夫人の侍女でフィガロの許嫁。伯爵夫人に変装している
★アルマヴィーヴァ伯爵・・スザンナに横恋慕している伯爵
★伯爵夫人・・アルマヴィーヴァ伯爵の妻。スザンナに変装している
★ケルビーノ・・伯爵の小姓。城内の女性すべてに胸をときめかせる美少年
★マルチェリーナ・・女中頭の老女、フィガロの母である事が判明した
★バルトロ・・セビリアの医者。フィガロの父である事が判明した
★アントニオ・・伯爵家の庭師、スザンナの伯父でバルバリーナの父
★バジリオ・・伯爵家の音楽教師。スザンナに伯爵の誘いに応じるよう勧めていた
★バルバリーナ・・庭師アントニオの娘である少女。スザンナの従妹
フィガロの結婚四幕の舞台
真夜中の城内の庭、東屋(あずまや)が二つある。
フィガロの結婚四幕 場面解説
二十三番 バルバリーナのアリア
フィガロの結婚四幕、真夜中の城内の庭。バルバリーナが、伯爵からスザンナに返すように言われて預かったピンを失くし探している。探しながらバルバリーナは小アリアを歌う。
二十三番 失くしたピンを探すバルバリーナの小アリア ▼
動画の出典元: https://www.youtube.com/watch?v=jnYw1L7s1YY
◆
フィガロ、逢引きの話を聞き動揺
バルバリーナがピンを探しているところに、フィガロとマルチェリーナが現れる。フィガロは、バルバリーナから伯爵とスザンナが庭で逢引きするという事を聞く。そして、伯爵夫人が立てた計画を知らないフィガロは動揺する。
二十三番後レチタティーヴォ バルバリーナとフィガロの会話 ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=Lr5O9Bttz2s
◆
フィガロ、逢引き場所を見張りに行く
フィガロは、自分の許嫁のスザンナが伯爵と逢引きするという事実を知り唖然とする。伯爵夫人の計画を知らないフィガロは、その逢引きが本当の逢引きだと勘違いし、怒りながら逢引き場所を見張りに行く。
二十三番後レチタティーヴォ フィガロとマルチェリーナの会話 ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=1cgmIsmdNe8
◆
二十四番 「牡ヤギと牝ヤギは」
マルチェリーナは、不義理な男たちから虐げられている女性たちの気持ちをヤギに例え、アリア「牡ヤギと牝ヤギは」を歌う。
二十四番 マルチェリーナのレチタティーヴォとアリア「牡ヤギと牝ヤギは」▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=we8L0HkO5rI
◆
バルバリーナのぼやき
バルバリーナは、思いを寄せるケルビーノと会うため庭の東屋に行く。バルバリーナは、ケルビーノにあげる果物やお菓子を伯爵からもらうのに手をやいたと、伯爵の好色ぶりをぼやく。でも、すぐに気をとり直し、ケルビーノと会う約束をした東屋の中へ入る。
二十四番後レチタティーヴォ ぼやくバルバリーナの独り言 ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=nbX6dyXswKg
◆
二十五番 「ロバの皮のアリア」
フィガロ、逢引き場所にやってくる
伯爵とスザンナの逢引き場所にバジリオ、バルトロ、そしてマントを着たフィガロが現れる。そしてフィガロは、許嫁のスザンナと伯爵の逢引き現場を取り押さえるべく、集めてきた人手を配置につかせる。
バジリオは自分のいないところで伯爵とスザンナの逢引きが決まったことを知って驚き、バルトロはマントを着たフィガロの物々しい格好をみて驚く。
二十五番前レチタティーヴォ フィガロ、バジリオ、バルトロの会話 ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=NJuw7o8yOio
◆
「ロバの皮のアリア」
許嫁のスザンナが伯爵の求愛に応じた事に憤慨するフィガロ。その様子を見たバジリオは、お偉いさんの理不尽には皆が耐えているし、争って何の得があるのだろうと言う。
バジリオも若い頃はフィガロと同じく情熱的で無茶もしたという。しかし、色々と危険な目に遭ううちに「良識」という名のご婦人から頂いた、「ロバの皮」で危険を避ける手を身につけたという。
バジリオは、ロバの皮のように臭い汚いと言われようと、間抜けなふりをすれば、お偉いさんともめることなく平穏に過ごせる、という処世術を「ロバの皮のアリア」の中で語る。
二十五番前レチタティーヴォ バジリオとバルトロの会話 ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=x92fk8fW1Os
二十五番 バジリオのアリア 通称「ロバの皮のアリア」▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=hgMHW91Bwqg
◆
二十六番 「少しは目を開いて」
伯爵とスザンナが逢引きする現場を取り押さえるため張り込むフィガロ。 スザンナと伯爵の逢引きが、伯爵夫人の計画だという事を知らないフィガロは、本当に伯爵とスザンナが逢引きすると思い込み、スザンナや女性への不満をアリア「少しは目を開いて」で歌う。
二十六番 フィガロのレチタティーヴォとアリア「少しは目を開いて」▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=JRHixyl0YFY
◆
二十七番 「恋人よ早くここへ」
伯爵夫人とスザンナ登場
伯爵とスザンナの逢引き場所に、スザンナと伯爵夫人が、お互いの服を取りかえて登場する。この逢引きが伯爵夫人が計画したものだと知らないフィガロは、気をもみながらその様子をこっそり見張る。
二十七番前レチタティーヴォ 逢引き場所に来た伯爵夫人とスザンナ ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=V3_OiFptk8s
◆
「恋人よ早くここへ」
フィガロが見張っていることに気づいたスザンナ。スザンナは、自分を疑って見張るフィガロへのあてつけに、伯爵に想いを寄せているふりをして、アリア「恋人よ早くここへ」を歌う。
二十七番 スザンナのレチタティーヴォとアリア「恋人よ早くここへ」▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=NY4fBuSllO8
◆
二十八番 終曲
ケルビーノ、東屋にやってくる
フィガロは、アリア「恋人よ早くここへ」を聞いて、スザンナが本当に伯爵を愛していると思い怒る。
一方、ケルビーノはバルバリーナに会いに東屋へやってくる。そこでケルビーノは、東屋の前にスザンナの服を着て変装した伯爵夫人がいるのを見つける。
二十八番 終曲前レチタティーヴォ ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=W4gXif46-qU
◆
終曲
東屋にやってきたケルビーノは、そこでスザンナに変装した伯爵夫人を見つける。ケルビーノは伯爵夫人を、スザンナと間違えて愛撫しようとする。伯爵夫人は伯爵に見つかったら大変だと取り乱す。
二十八番 終曲 ケルビーノ、変装した伯爵夫人に愛撫しようとする ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=07xujRXr0zA
◆
伯爵がスザンナとの逢引き場所に現れる。 そこで伯爵は、ケルビーノが伯爵夫人をスザンナと間違え、キスをせがんでいるのを目撃する。
伯爵はたまらず割って入り、運悪くケルビーノのキスを受けてしまう。怒った伯爵は、ケルビーノに平手打ちしようとするが、様子を見に近づいてきたフィガロがその平手打ちをくらってしてしまう。
二十八番 終曲 フィガロ、伯爵の平手打ちをくらう ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=PM4gt2xjN9M
◆
邪魔者のケルビーノやフィガロがいなくなると、伯爵はスザンナに変装した伯爵夫人をスザンナ本人だと思い口説きはじめる。
スザンナとフィガロは、その様子を遠くでのぞいている。伯爵の愛を取り戻したい伯爵夫人と夫人の手助けをしているスザンナは、計画が上手くいったと喜び、伯爵夫人の計画を知らないフィガロはあきれて腹を立てる。
伯爵たちがいよいよ暗がりへ行って事におよぼうとしたとき、人影が通りかかる(人影の正体はフィガロ)。人影が気になった伯爵は、その姿を追って木立の中へ消える。
二十八番 終曲 伯爵、変装した伯爵夫人をスザンナと間違え口説く ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=zHM8qtOkz0A
◆
今度は、伯爵夫人に変装しているスザンナに、フィガロが近づき話しかける。しかし、途中でフィガロはスザンナの変装に気づく。
一方、スザンナの方は、自分の変装がフィガロにまだばれていないと思っている。 フィガロが伯爵夫人に変装した自分を口説きはじめたので、スザンナは、フィガロが伯爵夫人を口説いていると思い腹を立て、フィガロに平手打ちをくらわせる。
フィガロは、その平手打ちをスザンナが自分を愛しているからこその平手打ちだと感じ喜ぶ。
二十八番 終曲 スザンナ、フィガロに平手打ちをする ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=soZ1PdPiioQ
◆
フィガロはスザンナの誤解をとき二人は仲直りする。
そこへ、スザンナを探して伯爵が戻ってくる。フィガロとスザンナは、伯爵相手に一芝居しようとたくらむ。フィガロは伯爵に見せつけるように、再び伯爵夫人に変装したスザンナを口説きはじめる。
そして、フィガロと伯爵夫人に変装したスザンナは一緒に東屋の中に入る。
二十八番 終曲 フィガロ、伯爵夫人に変装したスザンナを口説く芝居をする ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=SNF4g_fpFi4
◆
それを見て、フィガロと妻である伯爵夫人が浮気していると思った伯爵は激怒する。伯爵は東屋にこそこそ隠れている者たちを次々と引っ張り出す。激怒した伯爵を見て、皆が許しを請うが伯爵は許さない。最後に、スザンナに変装した伯爵夫人本人が現れる。
伯爵は、先ほどスザンナだと思い口説いていた女性は、実はスザンナに変装した妻、伯爵夫人だったと気づく。 スザンナへの浮気を伯爵夫人に取り押さえられたかたちの伯爵は、伯爵夫人に許しを請う。
そして、いろいろあった今日一日だが、全て丸く目出度くおさまったことをみんなで喜び祝って、幕を閉じる。
二十八番 終幕まで ▼
動画の出典元:https://www.youtube.com/watch?v=iYc5zj6zffs
オペラ「フィガロの結婚」まとめ
いかがでしたでしょうか？
自分の浮気は許すが他人の浮気は許さない、名誉を重んじ醜聞が立つのを恐れているetc...フィガロの結婚は当時の貴族たちの特徴を風刺していますが、現代でもあてはまる方々多々いるのではないでしょうか？！
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